「秘すれば花」の本当の意味 [ 読んだ本・観た映画]
東京はお昼には天気が回復して、晴れてきました。
でも、道路は雪でぐちょぐちょ。
外出する気にならず、録画した番組チェックと読書で過ごしました。
録画で観たのは、『美の巨人たち』の鈴木春信「雪中相合傘」(→★)
←画像はWikipediaからお借りしました。
この絵、『大浮世絵展』で観ました!
色鮮やかなものが多い浮世絵の中で、白と黒がメインというのは強烈な印象がありました。
着物の柄などには、エンボス加工のような凹凸(空摺)があり、手が込んでいるんだろうなぁとは思いましたが、想像以上に大変らしいです。(染料を付けずに摺るのでずれやすいし、凹凸を出すにはかなり力がいる)
この情景も色々な意味に取れるそうです。(番組に出演していた方の詳しい解説がこちらのサイトにありました。→★)
空摺(からずり)という言葉も知らなかったし、浮世絵の歴史もよく知らないし…
私は本当に日本人かしら
続いては、『100分de名著』(→★)で1月に放送していた世阿弥「風姿花伝」のテキスト。
放送では、世阿弥の時代の能が現代と全く違う状況に置かれていたことを解説。
観客は飲食をしながら能を観るので、ざわめいた会場で演じなければならないことも。
複数の座が同じ場所で演じ、優劣を決する「立会い能」があったり。
世阿弥の言葉は、生き残りをかけた戦略を示すものなのだとか。
有名な「秘すれば花」もそのような戦略を示したもの。
「あたらしく」「珍しい」芸だからこそ、「花」となりうる。
なので、むやみに出してはいけない。
かと言って、ずっと秘する訳には行かないので、ここぞという時に見せる。
そうすると、秘ではなくなるので、次の「あたらしい」「珍しい」を用意する。
つまり、ここぞという時のための秘策を用意し、常にイノベーションする。
というのが、解説者の見方でした。
今の、希少価値を高める戦略に通じるものがありますね。
斬新な視点でした。
(その分、伝統的な立場からすると本流ではない可能性もありますが)
「初心忘するべからず」の初心も「若い頃の最初の志」という意味ではないそうです。
中年にも老年にも初心はあるそうな。
『100分de名著』のテキストはどれもですが、放送よりさらに中身が深い。
このテキストでもちょっとですが男色に触れていたり。
浮世絵にしろ能にしろ、私は日本の伝統文化をあまりに知らなさ過ぎだったかも…
日本人の美意識は海外でも高く評価されているというのに。
美意識を磨くには、日常生活も大切です。
別ブログでは、忙しくて生花を飾れないときに代わりとなる方法を考えています。
買い物だけ出かけましたが、雪が溶けてグショグショで
大変でした。
日本の文化、大事にしたいですね。
私は平安時代までしかわからない(笑)ので、
浮世絵の頃のことは全然わからないんですよー。
by ChatBleu (2014-02-15 19:02)
浮世絵も奥が深すぎて中々・・・
原宿にある浮世絵美術館に
行こう行こうと思いながら
なかなか行けないでいます^^;
by みずき (2014-02-15 23:44)
そうですよね、まずは母国のことをもっと学ばなければ!まずはフランス語を…(≧∇≦)
日本の文化芸術って、やはり奥深いですよね。一つ掘り起こすと、どんどんと出てくるというか。
それを教えてくれるものとの出会いも大事ですね(*^_^*)
ま、あたくしはゆうちゃんに教えて頂いてますがね(笑)
ところで、生花を飾れないとき…
私、ポストカードなどが大好きでたくさんもっているので飾ります。気分で変えたりね。凄くいいです!テンションあがる♪
彼は社長室にタペストリーがわりに好きな布を買ってきて、それを吊るしているの。これがね、またいい雰囲気を出してていいよ(≧∇≦)
ま、風が強く入るとツライみたいだけれどね(笑)
by 凛 (2014-02-16 10:16)
> ChatBleuさん
雪が残るのも嫌だし、中途半端に溶けているのも嫌。
本当に雪は、大変です。
平安時代まで分かればすごい。
私、日本の歴史苦手なんですよね^^;
by ゆう (2014-02-16 17:42)
>みずきさん
原宿に浮世絵?と思ったら、ラフォーレの裏なんですね。
前を通ったことありますが、知らなかったです。
こちらも行きたいですが、千葉市美術館も面白そう。
by ゆう (2014-02-16 17:48)
>凛さん
フランス文化に負けないくらい、日本文化もいいですね。
よく知らないのが情けないですが^^;
ポストカード類、便利ですよね~
私も大好きでたくさん持っています。
ポストカードも布も保管場所をとらないし。
風問題はありますね。
私はテーブルセンター用の重しなどをつけちゃいます。
by ゆう (2014-02-16 17:53)