橋本コレクション 指輪@国立西洋美術館 [ 展覧会]
今日は、上野の国立西洋美術館に展覧会を観に行きました。
『橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで ― 時を超える輝き』です。
国立西洋美術館の展覧会情報 → ★
展覧会の特設サイト → ★
最近の展覧会はtwitterで混雑情報をツイートしています。
この展覧会も専用のアカウントを持っていますが、混雑情報を流していなくて。
きっとそんなに混んでいないと予想していましたが、その通りでした。
が、指輪というすごく小さなものを展示しているのが曲者でした。
よ~く見られるのは真正面の一人。
絵画の時のように2列目から観るなんてこと出来ません。
しかも、じっくり見ようとずっと正面に陣取っている訳にもいかず。
気になったものは、人の流れが切れるのを待つしかありません。
そのため観るのに時間がかかりましたが、見ごたえがありました。
(すでに何度か観ている指輪もありました。有名なコレクションなので。)
しかし、これらの指輪を当時の人はどんな思いで見たのでしょうか。
見ることが出来たのは、ほんの一握りの特権階級だけだったはずですが。
今では考えられないような、ものすごい価値を持っていたのでしょう。
ところで、観終わって帰ろうとしたら、外は豪雨でした。(雷もちょっと)
西洋美術館がいちばん上野駅に近いのに、走ることも断念するくらいの豪雨。
20分くらい足止めされてしまいました。
あまりに激しい雨で、もやのようになっていました。
法隆寺-祈りとかたち@東京藝術大学大学美術館 [ 展覧会]
今日はこちらに行ってきました。
画像が小さくて読み辛いですが、「東京藝術大学大学美術館」です。
6/22まで開催中なのが、「法隆寺-祈りとかたち」展。(HP→★)
展示は3部構成でした。
1部は法隆寺の美術品、2部・3部は法隆寺を題材にした近代美術品や芸大のかかわりなど。
1部の品は、どれもいまは渋い色合いですが、作った当初は違ったのでしょうね。
しかし、金堂の壁画の焼損は実に残念で、本物を見てみたかった。
ここでは、模写が展示されていました。
が、1枚1枚独立して展示されているので、金堂に飾られていた様子が分からない。
と思ったら、別館(陳列館)にそのような展示がありました。
こちらは入場無料。
ここに、法隆寺旧金堂壁画を全面原寸大で焼損前の姿に復元した部屋がありました。
(ここは、写真撮影OKでした。動画はNGだそうです。)
こんな感じで、四方の壁に絵が描かれています。
焼損前に復元なので退色が目立ちますが、建立当時に復元だったら...
これは壮観ですね。
ずっといると落ち着かないでしょうけれど。
こういう煌びやかな装飾から侘び寂びまで。
日本の美は幅広いですね。
陳列館の入り口にはネコが寝転んでいました。
人に囲まれても、まったく動じず。
バックの紫陽花は、雨がほとんど降らず干乾び気味。
東京は、梅雨入り後という気がしない日が続いています。
超絶技巧!明治工芸の粋@三井記念美術館 [ 展覧会]
今日は「国際博物館の日」だそうです。
この「博物館」(ミュージアム)は、博物館のほか美術館・科学館・動植物園・水族館等も含みます。
ということで、こちらに行ってきました。
三越日本橋本店やコレド室町の近くにある三井記念美術館。
再開発でキレイになってきた日本橋にふさわしい、キレイでモダンな美術館です。
現在行われている特別展がこちら。
いやもうすごいのなんのって。
まず第一に、細かい、細かい。
どれもすごいのですが、並河靖之の七宝には圧倒されました。
(上のポスターの緑のお皿も並河靖之の作品)
(詳細は、美術館のHPで→★)
ルーペで拡大している作品もありましたが、単眼鏡は必須です。
明治時代には日本の質の高い工芸品が海外で売れ、外貨獲得に役立ったのだとか。
ものすごい手間と時間をかけたものでも、日本の経済レベルなら充分に元が取れた。
(後進国だったので、物価レベルが低かった)
しかし日本の経済レベルが発展したら、商売として成り立たなくなってきて衰退。
というような話を、この展覧会を紹介していた番組で言っていました。
今もどこかで聞くようなお話ですね~
この展示会は、今日に限り外国人および大学・高校生の方は無料だったそう。
(「国際博物館の日」にちなみ)
でも、来ていた方はほとんどが年配の日本人でした。もったいない。
ところで、今日は「キトラ古墳壁画」展の最終日。
無料招待券をもらったのですが、ずっと混雑している様子なので断念し、チケットは友達に。
友達は2時間以上待ったそうですが、根性あるわ。
私には絶対無理です...
燕子花図と藤花図@根津美術館|絵も実物も豪華 [ 展覧会]
今日はこちらに行ってきました。
南青山にある根津美術館。(→★)
これ↓を観るためです。
上は円山応挙の「藤花図屏風」(重要文化財)
下は尾形光琳の「燕子花図屏風」(国宝)
この2つの屏風が、並んで展示されていました。
燕子花は、ボテっとした感じのちょっと平面的な色の塗り方です。
でも、奥行きを感じるのは、屏風の折れる位置を上手く使っているからかしら?
屏風は見る角度によって見えない面が出ますが、それでも構図が整っています。
藤は、対照的に繊細で本物のようです。
でも、構図は大胆で、余白多め。
こんなに繊細で余白多めなのにさびしい感じではないのが不思議です。
どちらも背景は金箔なので迫力があります。
なのに圧迫感がなく心が落ち着く感じなのは、題材が「花」だからかしら?
それとも余白が効果的だから?
美術館なので、広い空間だからというのもありますね。
根津美術館の庭園には、藤とカキツバタがあります。
藤棚は小さく、残念ながら散っていました。
カキツバタも最盛期は過ぎた感じで、花弁がちょっと傷んでいるものも。
それでもキレイだったので、最盛期はどれほどの迫力だったでしょう。
絵と実物が合わせて観られるのが素晴らしいです。
「燕子花図屏風」は、GW前後に毎年公開されているようです。
根津美術館の庭園は意外に広く、都会の中の別世界でした。
庭園を見下ろすカフェもあります。
もみじが多く見られたので、秋も素敵でしょうね。
今日はGW明けで働き始めている人が多いと思います。
なので、今日は人出が少ないと思い来ました。
GW中の混み具合は分かりませんが、今日はゆったり見られました。
目玉の2つの屏風も、人の陰になることなく全体が見られるタイミングもありましたし。
1日あるいは半日でも休みが取れる方は、連休明けはねらい目かもしれません。
栄西と建仁寺@東京国立博物館 [ 展覧会]
今日はトーハクに「栄西と建仁寺」を観に行きました。(展覧会公式HP→★)
会期は3/25~5/18なのですが、期間によって展示物が異なります。
私は、海北友松の「雲龍図」の左右が揃う4/22~5/6を狙って。
(それ以外の期間は、右か左のみ)
左↓
右↓
トーハクで同時開催中の「キトラ古墳壁画」は激混みですが、こちらはそれほどでもなく。
さすがに目玉の俵屋宗達「風神雷神図屏風」(国宝)の前は人だかり。
でも、並べばじっくり観られます。
本物は↓よりもっと力強く、でも軽やかで躍動感がありました。
(上の3画像は、トーハクのHPからお借りしました。)
「雲龍図」は、タイミングによっては片側に全然人が立っていないことも。
手前には観賞用の席もあるので、人波が切れるタイミングをじっくり待つことも出来ました。
大きいので迫力があり、奥の方に引き込まれるような錯覚も。
もう1つすごかったのが伊藤若冲の「雪梅雄鶏図」。
単眼鏡を持って行ったのですが、細かい、細かい。
でも写真みたいな感じではないのが不思議です。
かなりの展示数なので、最初からじっくり見ていると時間が相当かかって疲れそう。
と最初から踏んでいたので、前半かなり飛ばしました。(それでも2時間以上居た)
「雲龍図」は後半の後半、「風神雷神図屏風」は最後でした。
出口から出てもエスカレーターを下らなければもう1回順路をたどれます。
一度さっと全体を見て、興味のあるところを集中的に見るのも良いかも。
俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を模写した尾形光琳の「風神雷神図屏風」も別場所で展示されています。
それは「日本美術の流れ」という展示の中なのですが、こちらもなかなか面白そうでした。
(栄西のチケットで見られます)
でも、全てをじっくり見る体力と気力はなく...。
「栄西と建仁寺」展は撮影禁止でしたが、こちらは一部を除き撮影OK。
尾形光琳の「風神雷神図屏風」は撮影会と化していました...
尾形光琳のものは端正なんだけれど、躍動感が宗達のものほどなくて。
やっぱり宗達の風神雷神の方が好きかな。
その他、高円宮コレクションの根付も展示されていて、意外に大きい根付にびっくり。
根付はストラップに近いイメージがあったので。
やはり現物を見ないとダメですね。
ところで、有名な「風神雷神図」は3つあるそうです。(Wiki→★)
残りの酒井抱一のものは、現在丸の内の出光美術館(→★)で展示中です。
(「日本の美・発見IX日本絵画の魅惑」展の前期)
こちらも見たいけれど、後期の方が魅力的なので今回は無理かしら...
追記: もう1つ、抱一の弟子、鈴木其一のものもあるそうです。(→★)
トーハクでは「キトラ古墳壁画」も開催中で、私は招待券を持っています。
が、12時にトーハクに着いたときには、この状態。
本館前から平成館の近くまでずらっと行列でした。
行列は日陰に入っていましたが、蒸した感じだったので大変だわ。
帰るときには、入場まで50分、入場→壁画まで30分と若干減っていましたが。
う~ん、キトラはいつ行こう?
GW中は無理かしら...
ザ・ビューティフル@三菱一号館美術館 [ 展覧会]
今日は、ここに行ってきました。
丸の内にある三菱一号館美術館です。
(写っている木はちょっと枯れた感じですが、前には気持ちの良い中庭がありました。)
開催中の「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義-1860-1900」(→★)を観るためです。
あまり混んでいなかったので、ゆっくり見ることができました。
唯美主義はよく知らなかったのですが、アーツ&クラフトと繋がっているのですね。
今では当たり前ですが、生活を美しいもので飾るという考えが生まれた時代。
それまで庶民はそれどころじゃなかったけれど、ようやくそのような余裕が生まれたということかしら。
そして、ここでも影響を与えているジャポニズム。
しかし、ビアズリーは「唯美」なの?という疑問が。
でも、唯美主義が研ぎ澄まされ、独特の陰りを増したものという解説がありました。
そういえば、前に「美術品の美しさとは美醜両面を持つもの」と書いた本を読みました。
確かに、陰りに反発しつつも強く惹きつけられます。
その本によれば、プロダクトデザインは「美しさ」ではなく「きれい」が重要なのだとか。
これも納得。
ミュージアムショップで売っていたクリアファイルは迷った末に買いませんでしたから...
鑑賞後、外に出てみると、傍に美術館併設のカフェがあります。
ここは、「相棒12」でロケに使われたんです。
入ってみようかなぁと思いましたが、また今度時間のある時にでも。
大浮世絵展@江戸東京博物館 [ 展覧会]
今日は一日お休みして、色々なところに行ってきました。
メインは、江戸東京博物館で開催されている「大浮世絵展」(→★)
本当は1月中に行きたかったのですが…
「1ヶ月に最低1つ展覧会に行く」が今年の目標だったのに、早くも挫折です。
1/3に観た「東海道五拾三次」(→★)をカウントしちゃおうかしら。
気がついていなかったのですが、会期中に展示替えがあります。
それもかなり細かく。
例えば、パンフレットに載っている作品のうち、
今日展示されていたのは、
・歌川広重「東海道五拾三次之内 箱根 湖水図」
・葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」
・菱川師宣「見返り美人図」
だけで、次の4点は残念ながら観られませんでした。
・東洲斎写楽「市川蝦蔵の竹村定之進」
・葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
・歌川国芳「相馬の古内裏」
・東洲斎写楽「3代目大谷鬼次の江戸兵衛」
展示替えも前期・中期・後期みたいにスパッと切り替わって、回数券があればよいのに。
ひぇ~、重文を見られなかったです…
でも、展示期間が短い「見返り美人」が観られたし、
・喜多川歌麿「婦女人相十品・ポッペンを吹く娘」
・歌川国政「市川鰕蔵の碓井の荒太郎定光」
も観られたので満足。
また、浮世絵の歴史が分かって非常に面白かったです。
俯瞰 → だんだんクローズアップ → 省略・誇張 → 反発で?複雑さが復活
という流れかしら?
いやいや、省略・誇張は王道というより異端なのかも。
写楽の大首絵や北斎の「冨嶽三十六景 凱風快晴」的なものは意外に少なかったです。
また、歌麿の植物や貝などの描写が非常に精密でビックリ。
名作が生まれる萌芽もいっぱい見られて、楽しかった。
行ったのが平日のちょうどお昼の時間帯だったからか、それほど混んではいませんでした。
展示の前の人だかりは、ちゃんと並んで前列で見る人と、その後ろでささっとチェックする人の2列くらい。
建物に入るときに外国人団体客がバスで出て行ったので、それとかち合ったら混んでいたのかな?
ところで、こういう展示会に私が必ず持っていくのが、こちらの単眼鏡。
混んでいても後ろから見られるし、細かいところがチェックできます。
ガラスケースに入っていて、ぐっと近寄れないときも便利。
しかも、手の平にすっぽりと収まるくらいの大きさなので、邪魔にならないのです。
会場でも、単眼鏡を持っている人が何人かいました。
さて、今年はこれと一緒にいくつの展覧会に行けるかしら?