コンパウンド ｜ ジュエリーの道具

突然ですが、問題です。
↓これらは、ジュエリー製作で何に道具でしょうか？

正解は「刻印を打ったり石留などをする際に、地金（ジュエリー）を固定するための道具」でした。
赤いものはヤニ、グレーと白は樹脂で、熱を加えると柔らかくなり、冷えてくるとカチコチに固まります。
（樹脂タイプはコンパウンドと呼ぶことも）

柔らかくなっている間に地金を押し付け、地金を固定します。
例えば、こんな感じに。

最初の画像では下に木の台がありますが、それは万力（バイス）に重りをつけたような「彫刻台」で挟むため。
（樹脂は直接彫刻台で挟むことも。）

そうなると、ジュエリーと比べて固定する道具の方が大がかり…
ジュエリーは細かいものが多いので、きちんと固定させることが重要なのです。

ヤニや樹脂はいくつか種類がありますが、どれを使うかは状況や好みによります。
私は、樹脂の方が圧倒的に多いです。
柔らかくするとき、ヤニは火であぶりますが、樹脂は熱湯に入れるだけと手軽。
もちろん、それだけの理由ではありませんが。

ただ、樹脂は突然生産中止になることがあって…
かつて「ヒートフォーム」なる製品も、多くのジュエリー関係者に惜しまれつつなくなりました。
今度は、最初の画像にある白い樹脂が、生産中止だそうです。
最近見かけないなと思っていたら、いつの間にか。
こちらはそれほど惜しまれてはいないようですが、私は重宝していました。
粘りが少ないので、透かしのジュエリーに刻印を打つには最適だったのに。
（２番目の画像でとめているのが、透かしです。）
少しずつ減っていくものなので、代わりのものを探さないといけません。
新しいものも出ているようなので、良いものがあるといいのですが。

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コメント 4

おもしろいですねー。
確かに、どうやって固定しているんだろうって思ってました。なるほどー。
ただ、コンパウンドって車の傷消しとかに使うものもそういうので、名前とイメージが合致せず、でした。
by ChatBleu (2018-01-22 06:04) 

> ChatBleuさん

普通、コンパウンドと聞いて思い浮かべるのは車用品ですよね！
運転免許を持たない私でも知っているくらいなので
コンパウンド＝混合物・化合物という意味らしいので、他の領域にも色々ありそうです。
ジュエリー製作でも、他の道具でコンパウンドと呼ばれるものもあります。
樹脂タイプは本当は今はなき商品「ヒートフォーム」で呼ぶのが一番通じやすかったりして。
バンドエイドなどと同じですね。
by ゆう (2018-01-22 22:14) 

確かに、固定するものがなくちゃ細かい細工は加えられないですもんね。（膝じゃ押さえられないもんね　笑）それにも種類があって、そんで製品の存亡があって…。聞けば聞くほど奥深い世界ですねえ。

何でも、自分で使い慣れたものってなくなってほしくないですよね。なくならないと思っていたものがいきなり製造や販売中止になると、なぜ買いだめしておかなかったのかといつも悔やみます。意見を聞いてくれー。
by sheepster (2018-01-23 06:50) 

> sheepsterさん

一番使いやすい固定道具は、自分の手と板（すり板）だったりします。
どの分野も、専門外の人が聞けば奥深いと思うものかもしれませんね。
その道の人には当たり前、単純なことでも。

ジュエリーの道具に限らす、私が使いやすいと思うものは廃番になることが結構多いのです。
自分はマイナーなんだなぁとしみじみ感じます^^;
by ゆう (2018-01-23 23:22)