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サンデル教授への回答

NHKの番組「大震災特別講義」でサンデル教授から出た質問
「被災者はなぜ、礼節と冷静さを持って行動できたのか?」
番組では、いまひとつ深堀された回答にならなかった気がします。
(その時の記事 → サンデル教授「大震災特別講義」を観て

偶然観た番組「暗黒のかなたの光明~文明学者 梅棹忠夫がみた未来~」で、
1つの回答が提示されていました。
( 2011年6月5日(日) 午後10:30~午後11:30 Eテレ )
( ながら視聴だったので、不正確。間違っていたらごめんなさい )

宗教学者・山折哲雄さんは、日本人の自然観・宗教観から出た行動であると分析。

  1. 自然観

    ◆西欧
     自然環境が安定
     →自然を観察して法則を発見する自然科学が発達
     →自然は征服可能なものという考えが支配的に

    ◆日本
     地震・台風など自然環境が不安定
     →自然に対する無常観が生まれる
     →自然は支配できるものではなく受け入れるものという考え

  2. 宗教観

    ◆キリスト教の「ノアの箱舟」
     ノア一族以外がみな滅びるという「犠牲」の上にノア一族が「生き残る」物語。
     →生きるということは「生き残る」つまり他の犠牲を前提とする思想である。

    ◆仏教(法華経)の「三車火宅」
     長者が家事になった家から子供を全員救い出すというもの。
     →仏教には「みなを救う」という思想が根源にある。

確かに、自然に直に接し仏教に近い被災地で冷静な行動が多く、
自然から離れ西洋文明に馴染み深い都会で買占めが起きていましたね。

しかも、買占めは自ら(とその家族)が生き残るために当然の行動という主張は、
都会に住む人にとって一定の説得力があったと思います。
(過剰な買占めでなければ、ある程度は仕方ない。
 買占めに走るおかあさんたちを一方的に責められない。
 少なくとも私はそう思いました。)

一方で、買占めはよくないという考えも、日に日に強くなりました。
日本古来の考え方も、都会に住む人をも含めた日本人のDNAに刻まれている
みたいですね。

番組で、ルポライターの山根一眞さんが言っていました。
「理性(=西洋的な考え方)」と「英知(=日本古来の考え方)」が混然一体と
なったものが、科学の進歩の末にある暗黒を照らす光明になるのではないか?

(科学の進歩の先にある暗黒ってどういうこと?と思った方ごめんなさい。
 番組ではその辺も解説していましたが、ここでは割愛)

さらに、専門家は既にできているシステムを維持する方向にしか動かないから
アマチュア=一般市民が関与する必要があるとも。

とにかく盛りだくさんで、ながら視聴だった私は消化し切れませんでしたが、
興味深い番組でした。


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