ベテランの罠 [ 仕事の極意]
運動をしなくてはと思い立ち、昨日から意識的に歩くようにしています。
「犬も歩けば棒に当たる」
昨日は良い棒でしたが、今日は悪い棒かな。
今日は、たまにしか行かないスーパーに足を伸ばしてみました。
レジに行くと、キャッシャーの人は顔見知りのお客様と世間話をしながら、のんびりと清算。
私は次の清算だったので待っていましたが、後ろの人はどんどん他のレジに移動。
とうとう、キャッシャーは手を止めて話だけに。
さてどうすべきかと考えているうちに、ようやく話が終わり、「いらっしゃいませ」。
それっきり、黙々と清算。
あらあら、こういう場合、まずは「大変お待たせしました」でしょ?
あなた、新人?
いいえ、この人、新人じゃなくベテラン。
1年くらい前にベストキャッシャーみたいな賞を受賞して、店内に掲示されていましたから。
新人で、こんな「キャッシャーの本分」を忘れた行動する人はまずいないですよね。
だって、新人は仕事を覚えることに必死で、余計なことする余裕がない。
新人がこんな態度で仕事したら、即刻周りが注意し、聞かなかったらクビになるだろうし。
だから、こういう態度はベテランに多い。
ベテランは、仕事に慣れて緊張感がなくなり、仕事を甘く見てしまうことがある。
それどころか、+アルファのサービスを行っていると勘違いまでしているケースも。
しかも、ベテランになると周りが注意しないことが多い。
一方で、経験を積んだからこそ素敵でいる人も多いです。
その人たちに共通するのは、「謙虚さ」ではないかと私は感じています。
こういう人からは、「自分はまだまだですから」という言葉をよく聞きます。
だから、ベテランであっても、新人と同じ心構えでいられる。
考えることは明らかに新人とは違う視点なのに、下の意見は素直に聞く。
自分の間違いを素直に認める。
その素直さに、向上心、プロ意識を感じます。
私も、人生ではベテランと言われる年代。
駄目なベテランではなく、素敵なベテランにならなくてはね。
プロのお仕事 [ 仕事の極意]
昨日は、統一地方選挙でしたね。
TVを見ていると、投票締め切り直後に早々と都知事の当選確実速報が出ました。
開票速報と言えば、2009年夏の衆議院選挙を思い出します。
「出口調査などの膨大なコストをかけて、当選確実予測をする意味が分からないわ。
数時間経てば、確定結果が出るのに。
たった数時間早く結果が分かることに、一体どれだけの価値があるの?
そんなことよりも、『みんなが気付いていないけど、重要なこと』の発掘、検証に
コストをかけてほしい。それがマスコミの存在価値ってものじゃないの?」
と友達は言いました。さすが、コンサル。
TVチャンネルをパチパチ変えて、どこが早いか比較していた私とは視点が違う。
が、あっさり白旗を掲げられない性格の私は、ちょっと抵抗。
「他のTV局がみな開票速報やっている中で、やらない訳にはいかないんじゃない?」
「あなたの判断基準は、同業他社なの?
だとしたら、他社との『差別化』が重要だと思わない?
どんぐりの背比べでしかない消耗戦を抜け出す方法を考えるべきでは?」
「う~ん。同業他社もあるけど、それより顧客かな。
他がやっているのにうちがやらなかったら、顧客に逃げられる可能性がある」
「それが本当に顧客のニーズだと検証した?
そのサービスしか提供されていないから仕方なく選択しているだけかもよ。
あるいは、新しいサービスの価値が理解されていないせいかも。」
「他とは違う新しいサービスを見つけ出し、その価値をみんなに認めさせるのは難しい。
なかなか出来ないよ。」
「簡単に『出来ません』という部下に対してあなたは何て言っている?
私はいつもこう言っているわ。
『出来ない理由を考えるな。出来る方法を考えろ。それがプロだ』」
いつも敵わない相手ですが、この日も私の完敗でした。
「原発の安全性」などは、彼女の言う『みんなが気付いていないけど、重要なこと』
だったんでしょうね。
でも、マスコミから「原子力問題に深く切り込まなかったのは、自分達が力不足でした」
みたいな発言聞いたことない。政府や東電を責めるコメントばかりで。
もちろん政府や東電に一番の責任はあるが、マスコミの人にも自省してほしいなぁ。
と私が言ったら、彼女はきっとこう言うんだろうな。
「そういうマスコミに視聴率あげたのはあなたでしょ。」