金の次はダイヤモンド!?

昨日のWBS（テレビ東京の報道番組）で、ジュエリー業界の話題がありました。
9/1～3まで、大規模な商談会「ジャパンジュエリーフェア（JJF2011）」がビックサイトで行われているからでしょう。

ジュエリー業界は久々の活況を呈していて、それは２つの要因があるとか。
１つ目は、金価格の高騰を受けて使用しなくなったジュエリーを売ってもらい、そのお金で新しいジュエリーを買ってもらおうというもの。
２つ目は、震災後の「絆消費」に乗っかって、１０月から業界を挙げての大がかりな販促を計画しているとか。

「絆消費」に乗るって言っても、（番組を見る限りは）震災後に結婚を決める人が多くなったのでリングを買ってもらおうというもの。
１つのダイヤモンドの原石を２つに分けてそれを２人のリングにつけるなど、確かに「絆」を意識した提案をしようとはしている。
が、地味で小粒な作戦ですなぁ～

１９６０年代半ばから行われたデ・ビアス社のキャンペーンは、「結婚婚約したら高価なダイヤモンドの婚約指輪を贈るもの」という新たな習慣を日本人に定着させたと言われています。
（「婚約指輪は給料の3ヶ月分」ってキャッチフレーズが有名ですね。バレンタインのチョコと同じですな。）
この時みたいな、新たな市場の開拓ではない。
長い目で見れば少子化で結婚する人も減るだろうし。
第一、結婚は多くても一生に数回だし。
そんなのでいいのかなぁ。

などと悠長なことは言っていられないのでしょうね。
明日のことより、今日の飯の種。
ジュエリー業界は、バブルの頃は３兆円市場だったのが、今年の予想は８５２０億円だとか。
厳しい～

で、続いてはWBSらしく、投資のお話。
ニューヨークでは高騰している金に次ぐ投資先としてダイヤモンドが注目されているんだとか。
うそ～、やめて～
金だけでなくダイヤモンドも高騰したら...と言い掛けて気が付いた。
私、あまり石は使わないんだった
しかし、投資家ってやつは貪欲なのね...

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タグ：絆消費 ジュエリー業界

許されないことが多くなる

電車に乗っていると、浴衣を来た若い人をちらほら見かけました。
今日は、神宮外苑前花火大会なんですね。

あの盛り髪は暑苦しいから、もうちょっとすっきりまとめた方が合うのでは？
原色ばかりの柄は南国ドレスみたいだから、濃い色も混ざっていた方が締まるのでは？
などと、おばさんらしいことを考えてしまいました。

けれど、遊び着だし、若いんだから色々やってみればいいと思うのです。
伝統の良さは色々経験して本当に分かるものだし。（実体験）
文化って生き物だから現代にあった形に変わっていくのは仕方ないだろうし。
基本を知らないのは残念なことだから、大人が教える必要はあると思いますが。

と思っているとき、５０代くらいの夫婦らしき人たちが乗ってきました。
旦那さんが黒のネクタイしていて、二人とも黒ずくめだから喪服でしょう。
が、奥さんの格好を見てびっくり。

１連のパールのネックレスは玉が大きい（2cmくらい？）上、白とゴールドのコンビ。
昔風のブルーのアイシャドー。
ワンピースの袖部分が透けているし、半袖と言うには短い。

私の常識では、やっちゃった感満載の格好です。
パールは白か黒で、ゴールドなんてありえない。
玉も大きいとカジュアルになる。
こんなパールなら、つけない方がいい。
お化粧は感じさせないくらい控えめにすべきだし。
できるだけ肌を見せないのが基本だからレースはNG。
これだと、喪服じゃなく単なる黒い服だと思う。

喪服は自分のために着る服ではないから、個性的に見せたいと思っているなら「考え方がみっともない」と思っちゃいます。
知らなかっただけというのも、５０代になれば許されまい。
この方と、相手方（亡くなった方や喪主）と認識が共有されていることを祈ります。
だったら何の問題もないですが。

この方は５０代だったけれど、３０代くらいから同じですよね。
基本を知っているのは当然で、TPOを弁えた行動ができること。
つまり、個性を発揮するべきときは発揮し、周りに合わせるべきときは合わせるだけの思慮分別が求められる。
若い子とは当然、要求されるレベルが違う。
若い子は許されても、大人には許されないことが多いのです。
大人って大変

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見えない犠牲

日米で株価が急落する一方、安全資産の「金」の価格が史上最高値を更新とか。
円高の影響でニューヨークやロンドンほどではないにしても、日本でも金価格高騰中。
そういえば、最近はジュエリー買取の広告が異常に多い。

しかし、金は安全資産とか、資産価値が高いっていわれるけれど、どうなんでしょうね？
今が買い時というＣＭを見る度、「本当にそうかしら？」と思わずにはいられない。
預金や株のように金利や配当がある訳ではないから、買ったときより高く売らなければ損。
普通に考えれば、最高値の今、これからすごく値段が上がる可能性は低いかと。
となると、今買ってそれなりの利益を出すには大量購入が必要。
つまり、大金持ちにしか取れない戦略のはず。
そもそも、そんなバクチみたいなこと、余剰資金のあるお金持ちにしかできない。

金価格を押し上げているのは、「金（きん）」を「金（かね）」と見ている人たち。
こういう人たちがいるから、貴金属・貴石はただ美しいだけではいられない。

貴金属・貴石の採掘が劣悪な労働環境と低賃金で行われているケースもあると聞く。
つまり、貧しい人の健康と正当な報酬が搾取されていると。

ジュエリーってきれいだけれど、こういう「欲望」に繋がるドロドロした部分もある。
特に採掘などは日本からは見えない部分だけれど、見えないから考えなくていい訳ではない。

ジュエリーを見るたびに、ふと思うことがあります。
どうか、このきれいなジュエリーが誰かの犠牲の上にありませんように。


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Van Cleef & Arpelsプロデュースの期間限定カフェ

今日は、友達に誘われて、Van Cleef & Arpelsプロデュースの期間限定カフェに行きました。
明日までの開催なので、駆け込みです。
夕方に行ったのですが、３０分待ちでした。

（画像は六本木ヒルズのＨＰからお借りしました）

カフェにジュエリーも展示されているので、友達はそれを見たかったそう。
Van Cleef & Arpelsと言えば、ミステリー・セッティング。
貴石を留める爪を石の下に隠すことによって、貴石の美しさを際立たせる技法。

画像は、Van Cleef & ArpelsのＨＰから借用（というよりFlashを無理やり写した？）しました。

残念ながら、カフェにはミステリー･セッティングの物はありませんでした。
私は、2009年末に同じく六本木ヒルズで行われていた
「ヴァン クリーフ＆アーペル　ザ スピリット オブ ビューティー展　時空を超える美の真髄」
を観たからいいけど、友達は観ていないので凄く残念がっていました。

プロモーションのための期間限定カフェ。
展示品は「アルハンブラ」や「ペルレ」関連が多かったけれど、ハイジュエリーもありました。
やはり、それなりのお値段のものに付いている石は色がきれいですね。
自分が作る時は石をあまり使わない私ですが、きれいなものを見るとテンションあがります

と言って、写真はありません
すみません。
昔から、旅行に行っても写真より目に焼き付けたい方なもので。
しかし、みなさん写真をパシャパシャ。
店内、大撮影大会になっていました。

で、プロモーションだからこんなものなのかなぁ。
座席にiPadが置かれ、メニューやコレクションが見られるのですが、特に目新しい感じはせず。
ラテにはハートとアルハンブラのマークがあったけど、まぁ普通のラテです。
きれいなオブジェもあり、これが撮影会の人気スポットになっていました。

この写真をお借りしたfashionjpには詳しい店内の様子があります。

このオブジェ、かわいいけど、私にはちょっとVan Cleef & Arpelsと繋がらなかったです。
プロの方の写真って、やはりきれいに撮れていると思う。
現場だと細かいところが見えちゃうんですよね。
会期末だったからか、緑はこんなに青々していなかったし。
左の青い蝶々たちが、土台に青いダブルクリップで留められていました。
ディズニーランドの支度部屋を見たような感じ。
テンション急降下

店内には「ご自由にお持ちください」と全頁カラーのＡ４サイズ近いカタログがありました。
ハイジュエリーがどアップで掲載されていたので、これは大切にもって帰りました。
ラテ550円で、このカタログがget出来たので、お得だったと思います。
暫くは、このカタログ見ながら幸せな気分を味わえそうです。


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宝石の原点

昨日も書きましたが、ミネラルフェアとは、

1. 理科の授業で見たような鉱物のサンプルや化石を売っているお店
2. 宝石（きれいにカットされたルースやカット前の原石など）を売っているお店

が混在する不思議なフェア。
130程度（国内・国外が半々程度）のお店が参加する展示即売会です。

あ、一般的でない用語を使ってしまったかしら。
宝石（『石（いし）』って呼ぶことも）は、

• 採掘された時の状態（多少、削ったりすることはある）を原石（ラフストーン）
• それを研磨して石の良さを引き出した状態を裸石【らせき、はだかいし】（ルース）

と言います。
ルースを枠にセットして、ジュエリーになります。
時々、原石をジュエリーにセットする場合もありますが。

私はほとんど石を使わないんですよね
ITの会社で働いている時、なんとなく石が付いたジュエリーは着けにくかった。
IT業界なんて、規律が緩い業界だと思うのにね。
仕事中に目立つ石なんて付けられないよ～。
その感覚が残っているからかなぁ？石を使わないのは。
そのため、どんどん石が溜まっていく...

結局、今回は何も買わずに帰ってきました。

この石いいけど、似たのを持っている。
つまり、使っていないなぁと思う場面が多くて、買う決心が付かず
好きな石の傾向ってあるから、どうしても重なるんですよね。

これは持っていない、いいなと思う石はあったのですが、ちょっと迷っている間に
後から来たお客さんにごっそり持っていかれました
お店と顔見知りの業者さんみたいで、嵐のように来て２分くらいで去りました。
昨日はきっと私の買うタイミングじゃなかったんだわ。
次のタイミングを待ちましょ。

ミネラルフェアに行く目的は「気に入った石があったら買いたい」もありますが、
「石を買う人の熱気を感じたい」というのもあります。

特に鉱物マニアの、鉱物を見るときの目のキラキラと言ったら
この人たち、本当に鉱物が好きなんだなぁと思う。
宝石も、最初の最初は「とっても綺麗な石」が出発だったと思うんですよね。
綺麗だ、好きだ、そして不思議だという気持ち。
財産性とか希少性とかご利益とか、余計なことを考える前の気持ち。
宝石の原点を感じられる貴重な時間でもあります。

ところで、東京国際ミネラルフェアは新宿ショーとも言われます。
実は、池袋ショーと呼ばれる『東京ミネラルショー』というのもあるんです。

第20回　東京ミネラルショー
（池袋サンシャインシティ文化会館 2F・3F）
2011年　12月9日(金)～12日(月)まで、4日間開催予定

東京ミネラルショーは、国内外から200社以上が出展する日本最大のミネラルショー。
東京国際ミネラルフェアは。国内で最初に開催された国際ミネラルショー（フェア）。
微妙に違って、どちらも面白いですよ。


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タグ：ONのジュエリー 仕事で使えるジュエリー

東京国際ミネラルフェア

今日は、東京国際ミネラルフェアに行きました。

期間　　2011年6月3日（金）～7日（火）
　　　　　10：00～19：00　※最終日17：00まで
場所　　新宿小田急第一生命ビル１F
　　　　　スペースセブンイベント会場
入場料　一般1,000円 （5日間通し券）　
主催　　 東京国際ミネラル協会

ミネラルと言えば、普通は五大栄養素（糖質、脂質、蛋白質、ビタミン、ミネラル）の１つを思い浮かべるでしょうね。

が、この「ミネラル（mineral）」は「鉱物」という意味です。

Wikipediaによると

鉱物とは、一般的には、地質学的作用により形成される、天然に産する一定の化学組成を有した無機質結晶質物質のことを指す。

PC link →鉱物（Wikipedia）

鉱物の中で、特に美しく、磨耗や傷などの損傷に強いなどの耐久性があり、希少性もあるものが宝石（gemstone）と呼ばれます。
厳密に言うと、宝石である珊瑚・真珠・琥珀は鉱物ではないので、

『宝石＝鉱物の一部＋α』

です。

ちなみに、地球上には３０００種以上の鉱物が存在し、そのうち宝石として普通使われているのは約５０種です。（以下の本より）

そう、ミネラルフェアとは、

1. 理科の授業で見たような鉱物のサンプルや化石を売っているお店
2. 宝石（きれいにカットされたルースやカット前の原石など）を売っているお店

が混在する不思議なフェアです。

ですが、その割合が少しづつ変化が出ている気がします。
数年前は、もう少し１のお店の出店が多かったような。
来場者も男性がもう少し多かったような。
「女性の来場者が多い→２のお店が増えた」のかな？

時間帯によって変わるのかもしれないし、私の少ない経験からなので違うかも。

今日は歩き回って疲れたので、詳細は明日。

（追記）
過去のですが、東京国際ミネラルフェアの写真を掲載したHPがありました。
→　（2010年）石のファッション館
１の写真が中心ですが、雰囲気はわかっていただけるかと。


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・宝石の原点
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ジュエリーは芸術品か日用品か

昨日見に行ったミキモト銀座本店のリング展。
このようなアンティークジュエリーの展示会でよく目にする解説があります。

「××という技術のなかった当時、これを実現するのは驚異的である」

例えば、「レーザーという技術がなかった当時、リングの内側全体に細かい文字を彫るのは驚異的である」のような感じ。

裏を返せば、「現代の技術であれば、これに近いことは昔より容易にできる」ということ。

アンティークジュエリーでは高価なものにしか施されないミル打ち（ミルグレイン）。
現代なら、デパート１階のジュエリーショップの３～４万の商品に施されていることがあります。

ミル打ち　：　細かな玉の模様を連続してつける装飾方法。キラキラした輝きを放つ
（ティファニー　ミルグレインで検索すれば、ミル打ちされた商品が検索できるかと...
もちろん、ティファニーのは安くありません(^_^;）

「これに近いことは昔より容易にできる」と表現しましたが、これが曲者。

アンティークジュエリーのミル打ちは、『職人が、模様凸と対応する凹の形をした鏨（たがね）という金属の道具を貴金属に打ち込み、１つ１つ模様をつける』ことで実現しています。

しかし、３～４万の商品にそんなことをしていたら商売が成り立たない。
当然、何らかの機械化・簡略化をしているはずです。
果たして、それは本当の「ミル打ち」と言えるのか？

これはもう主観の問題だから、人によって答えが違うでしょう。

ジュエリーを芸術品と考える人は技術の極みを見たいだろうし、
ジュエリーを日用品と考える人はコストパフォーマンス（＝コストと効果の兼ね合い）を考えるだろうし。

私のほんの少しの経験では、制作をする人は芸術と考える傾向にある気がします。
そりゃそうだ。その方が自分のやっていることの価値が高まる気がするもの。

しかし、それを決めるのはジュエリー制作者ではなく顧客なんですよね。
ジュエリー制作が企業活動であるならば、ドラッカーの言うように、

「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」

なんですよね。

昔はごく限られた人のためだったジュエリーが、今は一般の人のものになっている。
（ハイジュエリーと言われるものは別ですが...）

現代の顧客はジュエリーに何を求めているのか？
昔ほど、単純じゃなさそうですね。


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タグ：ジュエリーに求めるもの

リングは特別？

ミキモト銀座本店でやっている展示会を見に行きました。

『世界有数の指輪コレクターである橋本貫志(かんし)氏が所蔵する約850点の指輪の中から約60点を厳選し、4つの時代（1900B.C.～A.D.1400年代／1500～1600年代／1700～1930年代／1945年～現代）に分けて展示』したものです。

ジュエリーの中でも、リングは特別な存在という気がします。
他のもの（ネックレスなど）と比べ、精神的な側面が強い気が。
現代のエンゲージ・マリッジリングなど、まさにそうですし。

今回の展示会でも、

• ポージーリング
  短い詩や愛の言葉・メッセージをリングの表面や内側に刻んだリング
• フェデリング
  握り合った二つの手をモチーフとしたリング（fedeはイタリア語で信頼の意味）
• ギメルリング
  ２本のリングを抱き合わせると１つのデザインになるリング

などがありました。
これらは皆、恋人や愛する家族への思いが込められています。

それ以外にも、エメラルドにキリストの横顔を彫り、横から見ると周りのダイヤがキリストの後光のように見える宗教的なリングなどもありました。

ネックレスなどと違い、リングは着けている本人にもよく見えます。
そこから、自分自身へのメッセージという意味合いが出てくるのでしょうか？
ブレスレットも自分に見えるけど、リングほどの精神性がないのはなぜかな？

『「指輪－その饒舌なる小宇宙の物語」古代エジプトから現代まで』
場所　：　ミキモト本店6階・ミキモトホール
期間　：　2011年5月13日（金）～5月29日（日）
入場無料

以下は、「橋本貫志コレクション」から８８点の指輪を紹介した『指輪　88』という本。


★ 関連記事
・別のブログですがこちらもどうぞ！　→　ビジネスシーンにおけるジュエリーリング
・仕事で使えるジュエリー

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タグ：ジュエリー 精神性

これもガラパゴス化？

イギリスで、ロイヤルウェディングがありましたね。
注目のウェディングドレスは、形はシンプルだけどレースなどでエレガントさをプラス。
トラディショナルとモダンが上手く調和していて、良かったわ。
ダイアナさんのフリフリなドレスより、私は好き。

指輪の交換のシーンも、ニュースで何回も放送されていました。
やっぱり、ゴールドの指輪でしたね。
欧米ではマリッジ・リングはゴールドのウェートが高いと言われていますから。
（ジュエリーコーディネータの本による）
何で日本ではプラチナのマリッジ・リングが圧倒的なのか？
色々な説があるようです。

• 「白　＝　純白」のイメージから
• 「貴金属の純度が高い　＝　純潔」のイメージから
• 「変色・変質が少ない　＝　永遠」のイメージから
• 価格が高い　→　一生に一度のものは、高価なものをという意識から
• 「採掘量が少ない　＝　希少」のイメージから
• エンゲージ・リングは「ダイヤモンド＋プラチナ」が主流なので、その流れから

プラチナは白い。でも、プラチナの白って、少し黒っぽい気が。
白さで言えば、銀でしょう。銀は硫化するのが面倒ですが、キラキラした白さはずっと上。
ホワイトゴールドは黄色味があるけど、最近はより白に近いものが多くなってきましたし。

プラチナ100%のリングも少ないような。
ゴールドもそうですが、純粋ってことは短所も端的に出るって事。
他の金属を混ぜて合金とし、短所を補うって言うのが普通です。
一般的なプラチナリングはプラチナ900(900/1000=90%)かプラチナ950(95%)
日本で一般的なゴールドリングは18K(18/24=75%)
100%じゃなければ、純粋じゃないと思うのはおばさん的発想？

プラチナは科学的な安定性が高いです。
大気中、高温でも変色しないし、王水以外の酸にもアルカリにも溶けない。
水銀とも反応しない。
でも、物理的には安定していない。
傷つきやすいし、変形しやすい。
私の友達には、傷だらけの結婚指輪している人います。
まぁ、それはそれで結婚生活の戦歴証明みたいで面白いのですが。

プラチナのグラム単価はゴールドより高いのは事実。
しかも、プラチナの比重はゴールドより高いので、同じリングの形状でもプラチナの方が重い。
つまり、グラム単価が高い上に、必要なグラム数も多いってこと。
しかし、今時、「高い＝良い物」なんて考える人がどれだけいるんだろ？

プラチナの希少性が高いも事実。ゴールドより生産量・埋蔵量ともに少ない。
しかし「みんなと同じ」で安心する日本人の傾向を考えると、説得力は薄い。
むしろ「みんながプラチナ買うから」という方が、説得力ある気がする。

エンゲージ・リングは「ダイヤモンド＋プラチナ」が主流なので、その流れからというのは納得。
けれど、ウイリアム王子がキャサリン（ケイト）さんに贈ったエンゲージ・リングのセンターストーンは青いサファイアでした。
これって、海外では別に珍しいことではないらしいです。
エンゲージ・リングと言えば「ダイヤモンド＋プラチナ」が相場なのは、日本くらいだそうです。
有名な話ですが、1960年代半ばに、デ･ビアス社が冠婚葬祭重視の日本人をターゲットに、エンゲージリングにはダイアモンドというキャンペーンを行って定着させた習慣です。
バレンタインのチョコレートと同じってことですね。

こう見てみると、エンゲージ・リング、マリッジ・リングも日本はガラパゴス化しているようです。 
別に世界に合わせるべきだとは思いませんが、固定概念をはずしてみるのもいいかも。

今回、マリッジ・リングはキャサリンさんだけ。ウイリアム王子はなし。
その理由は２人だけの秘密だそうです。
慣習は尊重するけど、最終的には自分たちの頭と感性で決める。
若いけど素敵な２人だと思いました。


★ 関連記事
・婚約指輪の平均購入価格
・リングは特別？
・別ブログですが、ジュエリーの貴金属について、こちらもどうぞ　→　リーダーにふさわしい貴金属とは

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タグ：自分らしいジュエリー ガラパゴス

ジュエリーと歯の意外な接点

今朝から、左下の親知らずが痛い 
私の場合、疲れるといつも左下の親知らずが痛くなるんです。

で、ジュエリーと歯には意外な接点があるって知っています？
その説明の前に、ジュエリーの基礎知識を。

　

ジュエリーの貴金属部分を作る方法の１つにロスト・ワックス・キャスティング法と
いうのがあります。
（現在流通しているジュエリーのほとんどは、この方法によるのではないかと。）

これは、貴金属自体を加工するのではなく、ろうそくみたいな塊（ワックス）を加工し、
ワックスを溶かしてなくし（ロスト）、金属を流し込む（キャスティング＝鋳造）方法。

う～ん、わかり辛い。もう少し詳しく説明すると

1. ワックスでリングなどを作る（これを原型と呼ぶ）
2. コップの中に原型を入れて、周りに石膏を流し込み、石膏を固める
   （次の工程のため、石膏には原型から外に通じる道「湯道」を作る）
3. 石膏を焼成して、中のワックスを溶かし、湯道から外に出す。
   こうすると石膏の中に、原型と同じ形の空洞が出来ます。
4. 石膏の中に溶けた貴金属を流し入れて固める。
   これは、空洞＝原型と同じ形になりますね。
5. 石膏を砕いて、貴金属を取り出し、仕上げたら完成。
   

思いついた人、頭いい！

ワックスは貴金属より柔らかいから加工しやすく、表現の幅が広がるのが特徴です。

　

ロスト・ワックス・キャスティング法は、カナダの歯医者さんが歯科技工用に始め、
1950年代からアメリカでジュエリーの製造に応用され、その後、世界に広がった
そうです。（学校では、教えてくれませんでしたが）

ワックスには色々な種類があり、今ではジュエリー制作用のものも多いのですが、
知らないうちに歯科技工用のワックスを使っていることも。
私の使っているワックスのいくつかは、商品箱に

「一般医療機器　歯科用キャスティングワックス」

って書いてあります。

つまり、ジュエリーと義歯は同じ原理で作られているものがある


★ 関連記事
・別ブログですが、ジュエリーの作り方については、こちらもどうぞ　→　ANOTHER YOU のジュエリーができるまで

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タグ：ジュエリー制作